2025/12/18 18:00
part1では、コーヒーの香りに包まれた空間について振り返りましたが、 part2では、イベントでご紹介したものづくりの背景について、少し綴ってみたいと思います。
今回のポップアップの軸となったのは、 エチオピアの伝統文様をモチーフにした Ethiopian Cross のアクセサリーでした。

私たちがこのモチーフに惹かれたのは、 Cross(クロス)という形がもつ「交差する」「出会う」という意味、 そしてエチオピアの長い歴史の中で、 信仰や祈り、日々の希望をそっと支えてきた象徴でもあることでした。
エチオピアと日本、 つくり手と使い手、 遠く離れた土地で生きる人と人。
文化や背景、価値観の異なるもの同士が出会い、 互いの良さを引き出し合い、 それぞれが自分らしく輝いていく——
そんな“交差点”のような存在になるアクセサリーを作りたい、 そして、身につける人の心にそっと寄り添い、 日々を歩む中で小さな希望や守られている感覚を思い出せるような存在であってほしい—— そんな想いから、この形を選びました。
アクセサリー一つひとつは、エチオピアの職人さんたちの手仕事によるもの。 完璧に揃いすぎない形や、わずかな表情の違いは、 大量生産にはない“人の手の温度”を感じさせてくれます。 その不揃いさこそが、このアクセサリーの魅力だと、私たちは考えています。
完成度の高さや均一さよりも、 一人ひとりが大切にされている存在であることを感じられるようなものづくりを、 私たちは大事にしています。


また、オーガニックコットンの布製品や、 食用として飼育され、放牧されてきた牛の革を使ったエシカルな革製品も、 「あるものを無駄にせず、いのちの恵みを大切にする」という エチオピアの価値観から生まれたものです。
会場では、 「どうしてこの素材を使っているのですか?」 「どんな人が作っているのですか?」 といった質問も多くいただき、 ものの背景に関心を寄せてくださる方が多かったことが、とても印象に残っています。

私たちは、 “かわいいから”“おしゃれだから”という理由だけでなく、 その奥にあるストーリーごと、大切に選んでもらえることを 何より嬉しく思っています。
このポップアップを通して、 エチオピアの文化や暮らし、職人さんの存在、 そして背景にある信仰や価値観の一端が、 誰かの日常にそっと入り込んでいく—— そんな瞬間に立ち会えたことは、私たちにとって大きな喜びでした。
次回の part3 では、 イベントで出会えた人とのつながりや、 これから描いていきたい未来について、 少しお話しできたらと思っています。
どうぞ、もう少しだけお付き合いください。

